河川の汚染浄化

沼津市塚田川での実験


->つくしトップページ    ->河川の汚染浄化

塚田川の状景。沼津市街を国道414号線で南に抜け、狩野川を渡って2kmほど行くと御用邸記念公園に至ります。そのすぐ手前で小さな川を渡ります。それが塚田川です。全長3km強、駿河湾・沼津港の近くに流入しています。上流に魚の加工業者(干物・煮干)がひしめいています。業者は加工排水の処理を義務づけられていますが、現実は油脂に富んだ排水が後を絶たず、流域住民は生臭い臭いや腐臭に悩まされています。河口から中流域までは干満の影響を受け、干潮時にはヘドロが川床に蓄積しているのが見え、腐臭を発しています。(写真右は中流域から上流を眺めたところ、この先から魚加工業者の排水が流れてくる。)

住民の話では、昔は小さいながらも魚の住むきれいな川だったとの事。今はコンクリート3面張りの川になっています。流域のいたるところに、「魚の住む塚田川を取り戻そう」という市民団体やボランティアの看板が見受けられ、住民の関心の高さが伺われます。市役所の関係者も効果的な対策を模索しているのが現状です。

ここで、市役所環境課や関係課の協力のもとに、アロエミネラルによる浄化の実験を行うことになりました。


実験の概要

  • 実験期間: 平成15年10月14日から同年10月20日までの7日間。
  • アロミネラルの撒布場所: 上流、中流、河口域、および河口の近くで合流している新川の上流30mの地点。
  • この間、上記撒布場所に1日100リットルのドクターフーズ(生態活性化溶液)およびドクタークリーナー(油性分解溶液)を分散して撒布、浄化の効果および今後の具体的な対策を探った。
  • 検証チェック点、?@腐臭の除去 ?A棲息する魚類の活性化・増加の状況 ?B川床の水生植物の発生 ?C川床のヘドロの分解 ?D透明度の向上
  • なお今回は、三水テクノ(株)の協力を得て、水質分析(COD,BOD,SS,塩素イオン、等)も合わせて行った。

実験の結果

  • 7日間を通じてまず分かったことは、川の様相が潮の干満、雨の日とそうでない日、上流域の魚加工業者から排水がある時とない時、によって極めて大きく変化することであった。
  • その為水質分析の結果は、事前にある程度長期的にデータを蓄積しておかないと、比較分析の意味がないことが分かった。
  • しかし、川の様相が大きく変化する中でも、浄化が進んだ事を示す色々な現象が観察された。
  • 腐臭が消えた 腐臭が激しい干潮時にも、臭いが軽減した。流域住民の一人が、 魚加工業者が1週間休業したのかと思った、と話しておられた。
  • 重なり合うように遡上している大型ボラ子魚類の遡上 ボラ、ボラ子、はや、等が数万匹単位で遡上した。撒布開始2〜3日後、河口水門に50〜60cmの大型ボラが幅30メートル長さ100メートルの流域に重なり合うように遡上してしているのを視認した(右写真参照)。
  • 川底の変化 当初、川底が緑苔に変化することを期待していたが、それは見られなかった。その代わり、中流付近からその側溝に至る川底に、白い水綿(マイタケに似たヌルヌルした糸苔のような胞子体)がびっしり発生した。これに伴いDO値の減少を確認している(3.5から0.5mg/litterに減少)。これは、川水に含まれる魚脂が余りにも多いため、緑苔では処理し切れず、替わりに発生し有機物の分解を促進したものと考えられます。

  • へドロが剥離浮上し、溶解しながら流れている様子ヘドロの溶解 河口付近で、撒布開始前20cm以上あったヘドロが7日後の測定では5cmに減少していた。かつ、撒布開始前はヘドロをつつくとメタンガスが噴出したが、7日後は全く噴出しなかった。右下の写真は、実験を開始した日、中流域にアロエミネラルを撒布したほぼ一時間後、河口付近で撮影したもの。ヘドロが剥離浮上して、溶解しながら流れているのが多数観察された。
  • 濁度の変化 濁度はその時の川の状況で変化したが、潮の干満、天候、上流域からの排水によってあまり様相が変らない河口域で比較測定した結果、8cmの透明度が30cm以上の透明度になった。

今回撒布したアロエミネラルの量は一日100リットルと、この川の規模にしてはかなり大量である。それは川岸も川底も、三面コンクリートに覆われ土の部分がないため、生態系の助けを借りた浄化が難しいと判断したためです。今後の対策を考える時、単にアロエミネラルを撒布するだけでなく、植生などを付加して積極的に生態系の構築をはかる必要があると考えられます。それによって、アロエミネラルの機能がより顕著に活かされと考えられます。